VTOの木倉(兵庫)です。

 

本日は、NTT西日本支援事業2020トライアスロンファミリーオンライン講座シリーズにご参加いただきありがとうございました。全国より26名の皆さんにご参加いただきました!

今回は、『ゼロから始めるパラトライアスロン』と題し、3部構成で情報共有、意見交換し、皆さんとパラの輪を広げていく講座となりました。

まず、滋賀県トライアスロン協会の岸田さんから、パラを始める練習環境についての発表がありました。

大阪のアミティ舞洲の練習会は、コロナの影響で不定期開催になっていますが、バイク、ラン、スイム(プール)の練習が出来ます。ほかにも、パラトライアスロン横浜大会に向けた二色の浜のスイム(オープンウォーター)練習があります。

 

琵琶湖を会場とした練習会も2018年から続いてます。主催は近畿ブロックパラトライアスロン委員会で、滋賀県トライアスロン協会からの全面協力で開催しています。この練習会には誰でも参加でき、すでに大会出場をしているパラ選手から、これから始める方の体験もできます。

 

名神高速京都東ICから一時間弱の、滋賀県高島市にある「高島B&G海洋センター艇庫」を拠点とし、トイレや着替えにも利用できます。隣接の琵琶湖青少年の家にはタンデム自転車が保管されていて利用可能です。 スイムは深くても胸までと安全で、ヨットを下ろすスロープがあるため、車いすで浜まで行くことができます。

バイク練習コースは片道10キロ(往復20キロ)のうち、信号は2箇所のみと安全なコースです。ラン練習ではその歩道を走ります。幅も広く、走りやすいです。車いすレーサーは車道を走行しますが、必ずサポート1台が同走します。横浜WTS大会前にも開催しているので、大会参加についての情報交換などもできます。

 

開催期間は、5月から月1回で参加者からは事務手数料等として1000円を頂いてます。この練習会には、現在は口コミやメーリングリストから周知をしていますが、今後、近畿ブロック加盟協会のホームページ等にも情報公開できればと思います。

 

次に京都府トライアスロン協会の仲尾さんからからパラトライアスロンに必要な道具についての発表がありました。基本的にトライアスロンで必要な装具と同じですが、プラスで必要となるものがいくつかあります。

両下肢障害(車いす)の方の場合は、スイム時は足を安定させる固定具が必要となる場合もあるようです。バイクはハンドサイクルで、仰向け体勢で、手でハンドルを回して操作します。ランパートでは競技用車いすを使います。

 

スタンディングカテゴリーのバイクパートでは、ロードバイクを使用しますが、安定が確保出来ていれば改造も認められています。選手のニーズに応じて義足の固定などを行います。 ランパートでは、杖を使ったり、義足を装着して走ります。

 

ブラインドカテゴリーでは、スイムパートではガイドと選手をつなぐ『ガイドロープ』が必要です。バイクはパイロットと呼ぶガイドが前に乗車するタンデムバイクを使います。

 

最後には、大阪府トライアスロン協会の方から『パラトライアスロンカテゴリーのある大会』について、ご自身の参加経験から有益情報を交えて紹介いただきました。

兵庫県協会主管の『みんなチャレンジトライアスロンin丹波青垣』は、スイムがプールなのでスイムに苦手意識がある初心者でも気軽に参加できること、ラブトライアスロン大会のスイムも、ため池で十分に足がつくので安心など、お役立ち補足情報を話していただきました。

 

講座開始前に動画をみていただいた『グリーンパークトライアスロン in 加西大会』(兵庫県協会主管)では、2018年からパラを公開競技とし、そして2019年より正式競技として全カテゴリーのパラ選手の受け入れをしています。車椅子カテゴリーで参加できる大会は全国でも珍しいことです。スイム入退水口にはスロープが設けられているほか、パラ選手専用にパイプ椅子やカゴを設置したプレトランジションを設けたりと様々な工夫が凝らされています。

 

スイム、バイク、ランで苦手なパートがある方は、まずはアクアスロンやデュアスロンへの参加からがおすすめです。

 

パラ選手の練習やレースエントリーに必須のサポート選手については、ご自身で確保することが大半ですが、特別に大会関係者に依頼が可能な大会も有るので、ためらわず、まずはお問い合わせをされることをおすすめします。

 

30分という短い時間に価値ある情報交換ができた充実した講座となりました。発表者の皆さん、活発に質問や情報提供をくださった参加者の皆さん、ありがとうございました。