VTOの福嶋(大阪府協会)です。

 

本日は、NTT西日本支援事業2020トライアスロンファミリーオンライン講座シリーズにご参加いただきありがとうございました。

本日のゲストは、スタンディングカテゴリーから下肢障がいの長原宏樹さんです。長原選手はワールドマスターズゲームズのトライアスロン競技出場を夢見て、今まさにレース出場をめざして日々努力をされています。普段は義足を使用し生活されていますが、トライアスロン場面での競技方法やパラトラへの思いなどを語っていただきました。

長原選手は子どもの頃の交通事故で左脚の膝から下を失いました。普段は義足を使用し生活されています。”脚の切断”といっても切断部位や膝関節の有無で、運動機能や日常生活への影響が大きく違うことを教えてもらえました。

もともと水泳をされていたので、泳ぐことには自信があるとのことです。泳ぐ時に特別な装具は使用しませんが、片脚がないから…といって特別なことは無いようです。 バイクでは日常用の義足を使用して競技をされるそうです。これも長原選手のスタイルで、同じ大腿切断の方でも「片足でペダリングする」「バイク用の義足を使用する」など選手の残存機能やレースへの目的によって変わってくるという話が印象的でした。

ランでは競技用義足を使用します。レース出場に向けて、最近競技用義足を手に入れられたということで、試行錯誤しながら練習に取り組まれています。「断端部や右足への負担は?」との質問に、「競技用義足の性能もよく、思った以上に負担は少ない。今後、長い距離を走った時にどういった反応があるのかも確かめたい」とのことでした。

個人での定期的な練習の他に、滋賀県で開催されているパラトラの練習会にも参加されています。「パラ選手の頑張りに刺激を受ける」「支えてくれるスタッフに感謝しています」と話され、貴重な機会を楽しまれているようでした。また、長原選手は”ゴールタイムの速さ”以上に”健康的に長く楽しむ”ということを大切にしておられ、まさにトライアスロン=健康スポーツを実現しようとする姿が眩しくうつりました。

 

長原選手のお話を聞いていると、改めて”パラって特別じゃないなぁ…少し工夫しているだけだなぁ…”と感じさせられました。今後も長原選手の素晴らしいトライアスロンデビューを応援したいと思います。長原選手の楽しいパラトライアスロン講座には、全国各地より26名にご参加いただきました。長原選手、ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

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【参加者の声】

  • 長原さんのフットワークの軽さに感銘を受けました。障害があるとスポーツへの参加を尻込みされる方もいらっしゃるように思いますが、そういった「こころの障壁」を取り除いていけるような取り組みができたらいいなーと思いました。
  • 長原さんの一言一言がとてもまじめで、数々の練習会にも参加されている映像を拝見して トライアスロンに真剣に取り組んでおられる姿に、私も初めてトライアスロン大会を目指していた頃(遠い昔の事ですが)は同じような思いで取り組んでいたなぁ、今はリゾート派トライアスリートになってるけど、原点回帰で競技派トライアスリートに再挑戦してみよっかな…!?と思えるようなカッコいい講座でした。長原さん、熱い思い伝わりましたよ!がんばって下さい。
  • すべての障害者が、トライアスロンをやりたいと思った時、それが健常者と同じように努力すれば実現可能な社会になることを願います。そのためにも、長原さんにはぜひトライアスロンの大会参加に挑戦できることを期待しています。

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