第40回全日本トライアスロン皆生大会


2022年7月17日(日)、鉄人レースの国内発祥の歴史を持つ「第40回全日本トライアスロン皆生大会」が鳥取県西部6市町村を舞台に開かれました。新型コロナウイルス感染症の影響で3年ぶりとなった大会には、個人925人、リレー62組が出場。皆生海岸のうねりが強くスイムが中止され、ラン-バイク-ランの順で総距離153・9キロのレースに挑みました。

 

【皆生トライアスロンの歴史】

「皆生温泉開発60周年記念事業の企画会議」にて「海を生かせるもの、健康イメージがアピールできるもの」 さらに「どうせやるなら、日本で一度もやっていないスポーツ」などのテ ーマで討論され、第1回大会は1981年8月20日に開催され、これを以って日本におけるトライアスロンの発祥としている。第1回大会はスイム2.5km、バイク63.2km、ラン36.5kmで争われ53名が参加。距離は徐々に延長され、現在はハワイ・アイアンマンレースに近いスイム3km、バイク140km、ラン42.195kmで行われている。

※2022年は新型コロナウイルス感染症対策の為、従来と異なる競技コースや距離短縮の他、運営全般変更しています。

大会名:第40回全日本トライアスロン皆生大会

開催日:2022年7月17日(日)8:00~

開催地:鳥取県米子市

競技:ロングディスタンス(150km)

   スイム3km(1.5km×2周)、バイク115km、ラン32km

大会当日、波のうねりのため、スイムがラン6.9kmに変更(デュアスロン)

円尾 敦子 選手(PTVI2)

 

〇簡単な自己紹介

円尾敦子(2017年まで旧姓山田として活動) 

視覚障害(弱視B2)トライアスリートとして、リオデジャネイロ2016パラリンピックおよび東京2020パラリンピック日本代表として出場しました。現在はロングに転向し、IRONMAN KONA出場を目指しつつ、パラトライアスロン普及活動をしています。

 

〇皆生トライアスロンへ向けての準備、意気込みを教えてください。

パラリンピックへの挑戦以前からマラソンには挑戦してきました。東京パラリンピック後に、バイクやスイムの長時間練習を増やすようにしていきました。あとはガイドさんや友達に、ロングに必要な補給を相談したりしました。とにかく視覚障害が初参加(タンデムが初参加)なので、事故なく安全に、必ず完走したいという強い思いで臨みました。

 

〇タンデム自転車はどんな工夫をして車に入れていますか?または梱包していますか?

ハイエースに改造をしてもらって、タンデムを載せてガイドも乗って長距離遠征にも快適に対応できるような工夫をしています。前後輪をはずして、ミノウラ製の機材を組み合わせて夫が作った台に固定して運搬しています。海外遠征など、飛行機移動の場合には、こちらも夫が作った特製タンデムケース(キャリー付き)を使用しています。こちらはしっかりしたつくりなので、海外の航空会社の扱いでも今までいろいろ遠征に行って一度もバイクに傷がついたことはなかったと記憶しています。

 

〇レースを終えてどうだった?

初ガイドの小原千絵さん、絵梨さんは、初めてと思えないほどしっかりサポートしてくれました。私は朝5時にトランジションエリアでスイムがなくなったと聞き、動揺してバイクに補食を忘れる大失態をしてしまい、またランの最初の10キロも調子に乗って速いペースで走ってしまったために、残り15キロは吐き気との戦いでした。そんな私をずっと励ましてくれたガイドのお二人には本当に感謝しています。

 


また、沿道の皆さんやボランティアの皆さん、大会関係スタッフ、みなさんがあたたかく応援してくれて、たくさん力をもらいました。私は鳥取大学出身で、米子市に7年くらい住んでいましたので、当時別の夢を抱いてがんばっていた自分、そこから挫折してトライアスリートとしてこの地に戻ってきた自分を思い返しながら、その当時お世話になった方々からもパワーをいただいてがんばり切れたと思います。今度こそは元々の距離でスイムがある皆生大会に挑戦したいと思いますし、今回の反省を活かしてもっと良いレースができるように出直してきたいと思います。

 

〇ガイドとのコミュニケーションの取り方や、工夫していることがあれば、教えてください。

こちらはスプリントでもやっていたことを同じようにやってもらいました。違うとしたら、お互いに補給をしたりトイレに行ったり、そういうのも競技時間に反映されていくんだなと感じたことくらいです(スプリントでガイドさんが補給するのは水分くらいだったし、レース中にトイレに行くこともないので)。

 

〇今後パラトライアスロンを始めようと思っている人たちへどのようなメッセージを伝えたいですか?

視覚障害はガイドを伴ってできるので、常に二人で力を分け合って競技ができます。すごく幸せなことだと思うし、フィニッシュの喜びはその分大きなものになります。他の障害でも、いろんな方々の力を借りる分、その人たちのためにも頑張ろうと強く思えるし、たくさんの方が笑顔で人一倍応援してくれます。特にトライアスロンは、障害があってもなるべく受け入れようとしてくれる雰囲気があります。私はトライアスロンをやってよかったと心から思います。ぜひ皆さんにもこの経験をしてもらえたらいいなと思います。

 

選手の皆様、大会に携わってくださった皆様、全ての皆様に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました!

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