VTOの岸(大阪府協会)です。
本日は、NTT西日本支援事業2020トライアスロンファミリーオンライン講座シリーズにご参加いただきありがとうございました。
今回は第2回目、スタンディングカテゴリー(PTS)を代表して平出優人さんにお越しいただき、パラトライアスロンの工夫や魅力について、熱く語っていただきました!
平出さん(左)と名聞き手の福嶋近畿ブロックパラ委員長
平出選手は、双子で生まれ難産で腕を引っ張ったことが原因で、右腕が上手く動かせない、伸ばせない、上げれないという障がいを持っています。さて、片腕で各パートどのように行っているのでしょうか?
【スイム】
右上肢が動かずストローク(水をかく)できないので、左手のみで泳ぎます。使っていない右腕はどうしているのか?というと、ぶらぶらすると泳ぎにくく水の抵抗が増えるので、後ろに回し動かせる筋肉で固定しているそうです。この辺りは選手によって動かせない筋肉、動かせる筋肉が違ってくるので、それぞれに合った方法を模索しているそうです。平出選手は、右腕は残った筋肉で背中に押し付けることができるので、それで固定している感じですね!将来的には水の抵抗のことを考えるとウエットスーツに入れようと思っているそうです。
【バイク】
まず、一番の疑問点、ブレーキ操作ではないでしょうか?左手しか握れないので片側しかきいてないんじゃないの??と思う方がいらっしゃると思いますが、実は両方きいているんです!!!
分配器
両方をきかせるために、この手作りの分配器をつけています。分配器の左のワイヤーが左ブレーキレバーにつながっていて、真ん中と右のワイヤーが前後のブレーキにつながっています。左手を握ることによって左ブレーキレバーから送られてきたオイルを前後のブレーキに均等に流れて圧力がかかる仕組みです。前輪のみ・後輪のみに比べて遥かに安定して止まれる安全性を目指した物だそうです。
また、『バイク走行中、水分補給はどうなるの?もしかして手放しになるの??』と質問がありました。平出選手は、DHバーにボトルを取りつけ、そこにストローを差し込み、飲んでいるそうです。
【ラン】
スイムの場合は水の抵抗は大きいですが、ランは特にないようです。『生まれつきの障がいなので、バランスについてあまり気にしたことはないですが、小さい頃はよく転んでいたので人よりは取りにくいのかも知れません』と話してくれました。今現在は、上手い感じにバランスが取れているようです。それもそのはず、平出選手は、昨年の大阪城トライアスロン・スプリントの部・ランラップ1位を取った実力者です!
本日の平出選手の非常に興味深く楽しいパラトライアスロン講座には、全国各地より36名にご参加いただきました。平出選手、ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。最後には、今後に向けたあつ~いメッセージも聞けましたので、これからアジア、世界をめざす平出選手を応援したいと思います。
平出選手、ますますのご活躍を楽しみにしています!
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【参加者の声】
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